カメラ初心者さん向け!
カメラを選ぶ基準と
押さえておきたい撮り方のコツ
さあ、一眼レフを買うぞ!と思い、カメラ売り場へ行くと・・・
たくさんのカメラが並んでいてあちらこちらに目移りしてしまう。
一眼レフカメラやミラーレスカメラ、安いものもあれば高いものもある。
重量感があるものや、コンパクトで軽そうなものも・・・。
今までスマホで撮っていたけど「一眼レフ」を初めて使う人、
売り場で「ミラーレスカメラ」を初めて知った人もいると思います。
『「ミラー(鏡)」が「レス(無い)」って
どういうこと?ちゃんと写真撮れるの?
いいお値段するのに・・・。
売り場でカメラのカタログをもらっても
難しい用語ばかりで全っ然わかんない!!
一体どのカメラがいいの!?』
そんなあなたのために、できるだけわかりやすい言葉で解説していきます!
最近よく耳にする
「一眼レフ」と「ミラーレス」の違いは何?
ミラーの有無とファインダーの違い
内部構造の話になりますが、一眼レフはカメラの中にある
鏡(レフ)にレンズから通ってきた像を反射させて
「光学ファインダー」を通してその像を見ています。
ファインダーから見える景色をリアルタイムで確認できるため、
「今だ!」と思った瞬間にシャッターボタンを押すことができます。
ただ、カメラ内部の構造が複雑なため、
カメラ自体の重量が重くなります。
重量と大きさの違い
カメラ売り場で、「一眼レフ」と「ミラーレス」を
実際に見た方はわかると思うのですが、
大きさが明らかに違うことがわかります。
「ミラーレス」は、前述の鏡(レフ)がないため、
カメラ自体がコンパクト。
手軽に持ち歩けるのは「ミラーレス」最大のメリットといえます。
「一眼レフ」は重くてかさばる、というわけではありません。
持ちやすいグリップや広々と配置されて見やすい操作ボタンによって、
撮影に集中できるつくりになっています。
モデルによっては雨に強いものもあり、より安心して使うことができます。
イメージセンサーの大きさの違い
『画質のいいカメラが欲しい・・・でも、どこを見たらいいの』
と考えているあなたへ。
一眼レフやミラーレス、スマホには
「イメージセンサー」というモノが内蔵されています。
人間の眼でいうと、網膜の役割をしています。
レンズから入ってきた光が、イメージセンサーに届いて、
像(写真)として写り、
シャッターボタンを押すことによって保存されます。
イメージセンサーには、以下のような大きさの違いがあります。
- フルサイズ
上位機種に搭載されている縦24×横36㎜のセンサー
(フィルムのサイズと同じ)。
他のサイズのセンサーよりも、画質、ぼけ味、色や明暗の
階調表現は群を抜いています。
カメラ本体のお値段はお高くなることが多いです。
- APS-C
センサーサイズの大きさは縦16.7×横23.4mm、
デジタル一眼レフにも搭載されています。
背景をぼかす一眼レフならではの撮り方が楽しめます。
- フォーサーズ
センサーサイズの大きさは縦13×横17.3㎜
(フルサイズの3/4)。
レンズ交換ができるカメラで一番小さなサイズです。
その分、カメラ本体やレンズを小型軽量化できるので、
写真を撮りたいときにサッと取り出しやすいカメラを
探している方におすすめです。
交換レンズのラインアップの違い
一眼レフもミラーレスも、レンズ交換することで
いろいろなシーンに合わせた撮影が可能です。
お花にぐっと近づいて撮ったり、
雄大な景色を画面いっぱいに撮ることも可能です。
注意点としては、「マウント」と呼ばれる規格が合わないと
レンズをカメラ本体に取り付けることができません。
見た目に近い状態で撮れる「標準レンズ」、
風景や集合写真を撮るなら「広角レンズ」、
遠くの被写体をアップにして撮りたいなら「望遠レンズ」、
撮影シーンに合わせてズームできる「ズームレンズ」など、
撮りたい被写体に合わせて選んでみましょう。
ミラーレスは持ち運びしやすい!
いつでもどこでも一眼画質を楽しめる
ミラーレスカメラは「ミラー」や
「光学ファインダー」がないという構造上、
コンパクトかつ軽いモデルが多いです。
おでかけして、撮りたいシーンに出会ったら
すぐにカバンから取り出せます。
ただ、一眼レフと比べると電池の消耗が早くなります。
撮影する際に常に液晶モニターを使うので、
電池への負担が多くなります。
(一眼レフは、光学ファインダーから直接
撮りたいシーンを見ながら撮影するので、
その分電池に負担をかけずに済みます)
もし予算があるなら、念のため、
予備バッテリーを持っておくと安心です。
一眼レフは本格志向!
動く被写体を確実に狙うなら一眼レフ
一眼レフは、レンズから入ってきた被写体(像)を
カメラ内の「ミラー(鏡)」に反射させて、
ファインダー越しに覗く「光学ファインダー」という仕組みです。
液晶モニター越しに見るよりも
光学ファインダーで直接被写体を見られるため、
「今だ!」と思った瞬間にシャッターボタンを押せます。
シャッターチャンスを確実にモノにするためには、
わずか1~2秒のタイムラグが相当なストレスになります。
ただ、この構造を持つため、
カメラ本体は大きく重くなる傾向にあります。
個人的には、ある程度の重さがあった方が手にしっくりなじんで、
カメラを構えた時も姿勢が安定します。
重さを毛嫌いするのではなく、カメラ売り場で
実際に手に持ってみることをオススメします。
ミラーレスは撮影する際、
被写体を液晶モニターに常に表示させ続ける構造ですが、
一眼レフは光学ファインダーで確認する構造なので、
その分電池が長持ちします。
構造上、一眼レフのほうが
一回の充電で比較的長時間撮影できます。
自分に合っているのはどっち?
ミラーレスカメラ向きな人はこんな人
・撮りたい時にサッと取り出したい
・スマホ以上のクオリティの写真を撮りたい
・普段からカメラを持ち歩きたい
・光学ファインダーにこだわらない
一眼レフカメラ向きな人はこんな人
・シャッターチャンスを確実にモノにしたい
・本物志向、本格派
・高画質な写真を撮りたい
カメラを持ったらさっそく撮影!
押さえておきたい撮影テクニック6つをご紹介!
その1 オートもいいけどそれ以外のモードを使ってみよう
念願の一眼レフゲット!
実は難しい設定がわからなくても、
オートモードにしてシャッターを切れば、
高画質の写真が撮れるには撮れます。
しかしオートモードばかり使っていると、
細かい設定はカメラ任せになります。
オートモードはカメラが自動で撮りたい被写体を認識して、
被写体に合わせた設定を選んでくれます。
せっかく、せっかく一眼レフを手に入れたのだから、
オート以外のモードを使えるように練習していきましょう。
オート以外のモードを使いこなせるようになると、
もっともっと写真が楽しくなりますよ!
『えええ!?何をどうやればいいの??』
そんなアナタに、わかりやすくご説明していきます。
PとA(Av)で撮ってみよう
オート以外のモードには、
P「プログラムオート」
A(Av)絞り優先AE
S(Tv)シャッタースピード優先AE
があります。
まずは、P「プログラムオート」、
A(Av)絞り優先AEで撮ってみましょう。
AEとは・・・?
英語 Automatic Exposure 露出を自動で行う機能の事。
Automatic=自動 Exposure=露出、暴露
露出とは・・?
撮りたい被写体に合わせて
光の量を調整することをいいます。
シャッタースピードと絞りの組み合わせによって
写真の仕上がりが変わります。
そもそもPモードって何?
「P」とは「プログラムオート」のことです。
写真を撮る時のシャッタースピードと
絞りをカメラが決めてくれます。
あなたは構図を決めてシャッターボタンを押すだけ。
難しいことはカメラにお任せして、
シャッターチャンスに集中できます。
A(Av)って何?
「Av」とは「Aperture Value」の略です。
(Aperture=口径 Value=値)
絞りは撮影者が決めて、シャッタースピードは
カメラにお任せする撮影モードです。
絞りの値は、レンズを通してどれだけ光を取り込めるかを
「f値」という数値で表しています。
f値が1.4~4だと
背景がふわりとぼけた写真が撮れます。
f値が8~22だと、
被写体と背景全体にピントが合った写真が撮れます。
その2 写真の明るさを変えてみよう
一眼レフで撮ったのに、写真の仕上がりが暗かったり、
逆に明るくなったりしたことがありませんか?
そんな時は明るさを変えてみましょう。
先に出てきたf値やシャッタースピードといった
難しいことを触らなくても調整できますよ。
露出補正って何?
カメラの背面モニターやファインダーをのぞいた時の下の部分に、
数字と目盛りがあると思います。これで明るさを調節できます。
右側に調節すると写真の仕上がりは明るくなり、
左側に調節すると写真は暗くなります。
今のカメラはとても頭が良くて、
カメラお任せでも十分素敵な写真が撮れます。
ただ、逆光だったり、お天気が良すぎて
明るい部分と暗い部分の明暗差が大きいといった場合は、
「こう撮りたい」というあなたの思いと
カメラの判断にズレが生じることがあります。
すぐに撮影した画像を確認できるのが
デジカメの良いところです。
「もう少し明るい(暗い)方がいいなあ」と思ったら、
露出を調節してみましょう。
適正露出って何?
適正ならば特に何もしなくてもいいんじゃない?
目盛りのちょうど真ん中の「0(ゼロ)」がいわゆる適正露出です。
私のこれまでの経験上、適正露出だと
写真の仕上がりはほんの少し暗いイメージです。
(あくまで私個人の感じ方です)
森や林の木々などを順光で撮ると、
緑というよりは黒に近い色味になるように思います。
杉のような針葉樹だともともとが暗い緑なので
さらに黒っぽくなる印象があります。
あくまで、カメラが判断した適正露出ということです。
撮影画像をこまめに確認して、
カメラの判断があなたの仕上がりイメージとかけ離れていないか、
確認しながら撮影することをおすすめします。
露出補正ってどうやるの?
まずは-1から+1の範囲で撮ってみよう
明るく撮りたいときはプラス補正
目盛りをよく見ると、0(ゼロ)と1の間に小さい点が2つあります。
プラス1/3、プラス2/3、プラス1、という意味です。
数字が大きくなるほど明るい仕上がりになります。
暗く撮りたいときはマイナス補正
少し暗めに撮った方が雰囲気が出るシーンもあります。
目盛りを見ると、左側の1と0(ゼロ)の間にも小さい点が2つあります。
左からマイナス1、マイナス2/3、マイナス1/3、となります。
数値を左側にするほど写真の仕上がりは暗くなります。
私はお天気が良い日の野外で撮影するときは、
マイナス補正にすることが多いです。
露出補正なしで風景を撮ると
空に浮かんだ雲が「白飛び」することがあるからです。
白飛びすると、写真に色のデータがないので
あとでパソコンでどれだけ補正しても直すことができません。
少し暗めに撮っておくと、雲の様子もきちんと撮ることができます。
その3 背景をぼかしてみよう
一眼レフの醍醐味といえば、やはりコレですよね!
主役の被写体にはしっかりピントが合っていて、
背景はふわりとぼけて・・・
写真集やカタログに載っていそうな写真。
実は背景をぼかした写真は、
とてつもなく難しいことをして撮っているわけではないんです!
その方法を4つご紹介しますね!
ボケのある写真を撮る4つの撮影テクニック
基本は4つです。
主役の被写体にぐっと近づいて、
主役と背景はできるだけ離して、
ズームレンズであればワイド(広角、広い範囲が写る)ではなく
ズーム(望遠、アップにする)にして、
お手持ちのレンズの一番小さいf値にして撮りましょう。
①主役の被写体にぐっと近づく
主役の被写体に近づくと背景がぼけやすくなります。
撮影者であるあなたから見て、
主役と背景が同じような距離にあると
どちらにもピントが合ってしまいます。
②被写体と背景の距離を思いきり離す
ピントが合ったところから
離れていくと少しずつぼけていきます。
背景をぐっとぼかしたいなら、
ピントが合ったところとぼかしたい背景を
ぐっと離せばよいわけです。
③レンズの望遠側で撮る
ズーム(望遠側、狭い範囲が写る)にするほど
ぼけやすくなります。
ワイド(広角、広い範囲が写る)だと
全体的にピントが合いやすくなるので、
背景をぼかしたい場合は不向きです。
④f値が小さいと特によくボケる
A(Av)モードにするとf値を変えることができるので、
お手持ちのレンズの一番小さいf値にしてみましょう。
レンズによって一番小さいf値は変わりますので、
お手元のレンズを確認してみてください。
入門用カメラについてくるキットレンズだと
3.5や4、5.6くらいです。
上の写真は、シャッタースピード1/250秒、f値は6.3、
焦点距離52㎜、ISO250で撮影したものです。
手前の水仙にぐっと近づいているので、
奥にいる猫がいい感じにぼけて写りこんでいます。
その4 構図を工夫してみよう
構図を意識するだけで写真が変わる!
何も考えずにシャッターを押すとなんだかイマイチ・・・
そんな場合は構図を意識してみましょう。
写真の限られた面積の中に
被写体をどのように配置するかで仕上がりが変わります。
実はそんなに難しくないんですよ!
センスがある人しか写真は撮っちゃいけない、
そんな風に思っているならぜひ覚えましょう!
あなたにも素敵は写真は撮れるんです!!
まずは「三分割構図」で撮ってみよう
構図の基本中のキ、ですね!
縦と横に三分割して、線が交わる部分に
主役の被写体を配置する方法です。
厳密でなくても大丈夫、おおよそで♪
何も考えずにシャッターを切った写真より、
センスよさげに撮れますよ。
「対角線構図」はナナメを意識して
三分割構図は垂直と水平に分割しましたが、対角線構図ではナナメに分割しています。ナナメのラインを意識して撮ると、また違った仕上がりになりますよ。
その5 鮮やかな仕上がりにしてみよう
デジカメよりもスマホの写真ほうがきれいに見える!?
実はスマホは、最初から写真の色が濃いめだったり、
メリハリが出るような設定になっています。
一眼レフで写真を撮ってみて、
『あれ?一眼レフで撮るより
スマホの写真の方がきれいな気がする』
と思ったことがある人もいるかもしれません。
一眼レフで撮った写真の方が
被写体の色を忠実に写しているのです。
鮮やか&メリハリのある写真にしてみよう
せっかく一眼レフで撮ったのに
色味がくすんでてイヤだ・・・というあなた。
カメラの「仕上がり設定」を触ってみましょう。
この設定の中の「風景」にするだけで、
写真の色が濃く鮮やかになります。
私のカメラ「キヤノンEOS 80D」だと、
「ピクチャースタイル」の「風景」になります。
ただ、色が濃くて鮮やか=良い写真、
というわけではありませんので、
あまりやりすぎない程度に調節してみてください。
その6 写真の色を変えてみよう
最近のカメラは、
オートホワイトバランスに設定しておけば、
見たままの色味で写真に残してくれます。
その日の気分で、色そのものを変えて楽しむ撮り方もできます。
※オークションサイトに出品する際の商品写真の場合は、
被写体の色味を忠実に写した方が良いです
写真の色を変えるには「ホワイトバランス(WB)」を変えてみましょう。
太陽光、蛍光灯、曇りでこんなに変わる!
基本は太陽光モードです。
自然な見た目での写真の仕上がりになります。
白色蛍光灯モードだと、
写真が青みがかったクールな仕上がりになります。
曇りモードでは、
赤みがかった温かみのある色になります。
ホワイトバランスって何?
ホワイトバランスとは、
白いものを白く写す機能です。
初期設定は
オートホワイトバランスになっていると思います。
このままでも十分自然な色味で
撮影を楽しむことができます。
カメラで撮ると、全体的に赤みがかったり
青みがかったりすることがあります。
これを「色かぶり」といいます。
このホワイトバランスで
カメラがこの色味を補正してくれています。
人間の目で見ると、
太陽光の下でも蛍光灯の下にあっても
白いものは白く見えます。
これは人間の目が
順応性を持っているからなのです。
まとめ
カメラの選び方や撮り方など、
いくつかポイントをご紹介してきました。
いざカメラを買おうと思ってネットで調べてみても、
難しい専門用語ばかりでちんぷんかんぷん・・・
よくあることだと思います。
購入前にカメラのすべての性能を
把握しないといけない!
なんてルールはありません。
まずは、このページでお伝えしたことが
わかっていればカメラ初心者さんでも楽しめます。
私が最初にカメラを手にしたときは仕事だったので、
好きか嫌いか、を考えたこと自体ありませんでした。
それでお給料を頂いていたわけですから。
でも、今こうして写真サイトをつくっているなんて・・・
自分で思っていたよりも
結構写真が好きだったんですね(笑)
写真ってとても楽しいですよ!
デジタル機器やSNSも
どんどん便利になっていますから、
ぜひカメラライフを楽しんでほしいです!!
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