2023年5月14日 カテゴリ - 未分類 コメントを読むにはパスワードを入力してください。
脱!シロウト写真!!
「構図」についてわかりやすく解説します!
コツをつかむと一気にプロっぽくなる!
「構図」のヒミツ
キレイな夕焼け、かわいいペット、
お気に入りのカフェのコーヒー&スイーツ
春は桜、夏は海や山や花火、
秋には紅葉狩り、冬は雪景色などなど・・・
何気ない日常の中に
シャッターチャンスがたくさんあります。
実際に写真を撮ってみると、
どうも思っている通りの写真にならない。
自分がシャッターを押すと、
なんだかイマイチ・・・
自分が感じた
『キレイ!』『ステキ!』
がどこかに消えてしまう。
「自分には写真の才能がないんだ・・・」
こんなお悩みはありませんか?
ちょっとしたコツを覚えると、
代わり映えしないいつもの写真が
『なんかオシャレ!?』
『私が撮った写真じゃないみたい!』
という仕上がりになります。
このページでご紹介する“コツ”は
スマホでも活用できます。
一眼レフタイプのカメラももちろんOK!
早速見ていきましょう!
「構図」って何ですか?
『構図』
これが、このページでご紹介する
“コツ”の正体です。
この構図を意識するだけでも、
無意識にシャッターを
押して撮った写真とはガラリと印象が変わります。
シャッターを押す前に、
あなたが撮りたいモノは何か、
改めてしっかりと認識しましょう。
そして、
「撮りたいモノ」以外のモノは
できる限り写真に写る範囲からは
外すことをオススメします。
撮りたいモノを
アレもコレもごちゃまぜにして
撮影された写真は
あとで見返してみると、
「私はこの時、何を撮りたかったんだっけ・・・?」
という写真になってしまいます。
撮りたいモノだけを残すことで、
被写体を際立たせることができます。
『写真は引き算』
という言葉もあります。
この手順を撮影前に行うだけでも、
かなり違いますよ。
「構図」を意識してみよう
これから代表的な基本の構図を
ご紹介していきます。
『私が撮影すると、なんかイマイチ・・・』
『私にはセンスがないから、ステキな写真なんて撮れないんだ』
そんなことはありません!!
構図を意識するだけでも、
写真が変わってくるのがわかります。
早速、基本の構図を見ていきましょう!
基本の構図はこちら!
三分割構図
まずは、
この「三分割構図」をご紹介します。
写真に写る範囲を、
タテ・ヨコに三分割します。
タテに3本、ヨコに3本、
ラインが入ると思ってください。
このライン上、
もしくはラインが交わるところ(点)に
主役となる被写体を配置して撮影すると、
バランスのいい写真が撮れるようになります。
この構図は、
いろんなシーンに使えます。
無意識に、ど真ん中に
被写体を置いて撮影してしまう方は
この三分割法を意識してみてください。
シロウトっぽさが、
かなり軽減されます。
対角線構図
続いては、
「対角線構図」です。
先ほどの三分割構図は、
タテ・ヨコに画面を分けましたが、
この「対角線構図」では、
言葉通りナナメに分割します。
対角線のラインに沿うように
被写体を配置してみましょう。
写真に、動きや奥行きがありながら、
写真の全体的なバランスが安定します。
S字・C字構図
この「S字構図」「C字構図」は、
曲線を意識した構図になります。
先ほどの三分割法と対角線構図は
直線を意識した構図でした。
S字構図は、
アルファベットの「S」の字のように
被写体を配置する構図です。
曲がりくねった道や川、海岸線など
曲線に特徴のある風景を撮影する時に使うと
柔らかい印象に仕上がります。
C字構図は、
アルファベットの「C」の字のように
配置する構図です。
こちらは、
普段の食事やカフェのスイーツが乗ったお皿など
丸いものの端をわざとカットして撮ると
「C」の字の配置になります。
お皿全部をフレームに収めて撮影するよりも
印象がガラリと変わります。
日の丸構図
文字通り、
日本の国旗「日の丸」のように
主役となる被写体を、
“どーん”とど真ん中に配置する構図です。
あなたの撮りたいモノが
イチバン伝わります。
ただ・・・
撮り方によっては
平凡な写真に仕上がってしまうこともあります。
なんにも意識せずに撮った写真と
変わらなくなってしまうことも。
ちょっと難易度が高い構図だったりします。
あなたの撮りたいモノがハッキリわかるように
主役の被写体を大きく写して、
絞りを開けて
背景をぐっとぼかしたり、
余分なモノは写真に写る範囲から
思い切って外すなど
工夫してみてください。
シンメトリー構図
上下、もしくは左右が対称になる構図です。
人口建造物や、神社の鳥居など、
左右対称にして撮影すると
とても安定感ある仕上がりになります。
注意点としては、
建物の水平・垂直のラインや
海を撮影する場合は水平線がナナメになっていると、
なんだか落ち着かない
不安定な写真になってしまいます。
カメラを手持ちで撮影すると、
気がつくと傾いていることがあります。
カメラによっては、
カメラが傾いていることを教えてくれる
“水準器”をファインダー内に表示できるものもあります。
何度か撮影してみて、
傾きのない安定した写真が撮れるように
トライしてみてください。
横写真と縦写真
カメラを普通に構えて撮影すると、
横長の写真になります。
横位置の写真は、
人間の目に違和感なく
自然な感じで見ることができます。
持ち方を変えると、
カメラは縦位置でも撮影することができます。
高さのあるもの、
奥行きを表現したいときなど
横長の写真だけでなく、
縦位置の写真も撮影してみてください。
構え方は、右手を上にして、下から左手でレンズを支えて
カメラを安定させましょう。
右手を下にする方法でも大丈夫です。
くれぐれもシャッターボタンを押す瞬間に
手ブレしないようにしてください。
私の場合は、
横位置の写真と縦位置の写真両方を撮影して
どれを使うかは
家に帰ってからじっくり考えています。
地元のダムを
横位置と縦位置で撮影した写真です。
横位置の写真は、
ダムという大型建造物のの壮大さが伝わってきます。
縦位置で撮影すると、
ダム本体の高さと深さがより一層際立ちます。
いろいろなコツをご紹介します
『私が撮る写真はいつも変わり映えしないなあ・・・』
『他の人の写真は、なんであんなに素敵なんだろう?』
構図を意識する以外にも、
ちょっとしたことを気をつけるだけで
普段とは違った写真を
撮ることができるようになります。
高価な機材を買い足さなくても
ムズカシイ知識を
頭に詰め込まなくても大丈夫。
ほんの少し意識するだけで
あなたの写真が変わります。
ここでは、
ちょっとした一工夫をご紹介します。
詳しく見ていきましょう!
画角を変えてみる
“画角”とは、
カメラで写真を撮影する時に
実際に写る範囲のことをいいます。
広角レンズは画角○○°、望遠レンズは○○°
といったように
角度で表されます。
広角レンズは
画角が広くなり(写る範囲が広い)、
望遠レンズは
画角が狭くなります(写る範囲が狭い)。
同じ景色やモノを撮影していても、
写る範囲が広いと、
写真から得られる情報が多く
説明的な写真になります。
グッとアップにして撮影すると、
主役となる被写体がより強調されて
『コレを撮りたい!!』
というあなたの意図が明確になります。
ズームレンズであれば
広角側(写る範囲が広い方)にしたり
望遠側(写る範囲が狭い方)にしてみたりして
いろいろ撮影してみましょう。
目線の高さや角度を変えてみる
『自分の写真は、なんだかパッとしないなあ・・・』
ステキな被写体を見つけて、
シャッターを切っても、なんかイマイチ。
他の人の写真は、
ってもステキに感じるのに・・・
そんな時は、
目線の高さを変えてみましょう。
例えばお散歩途中に
いつもは足を止めて、
立ったままシャッターを切っているとします。
しゃがんで撮影したり、
床に寝そべって撮影すると
低い角度から見上げるような写り方になります。
天井や空がダイナミックに写りこんで
ガラッと印象が変わります。
また、
高い位置から見下ろすように
撮ってみるのもありです。
自撮りをする時は、
カメラやスマホを顔の高さよりも
斜め上から撮ることで
顎にかけてのラインがシャープに写ります。
このように、
カメラの高さや角度を変えるだけでも
同じ被写体でも
ガラッと印象を変えて撮ることができます。
手前のモノをぼかしてみる
主役となる被写体のまわりに
主役を引き立てるモノがある場合は
それも一緒に写してみましょう。
あくまでも
主役となる被写体の邪魔に
ならないようにしましょう。
主役の被写体にピントを合わせて、
脇役になる被写体を
ぼかして写しこむと奥行きが出て、
主役となる被写体がより引き立つようになります。
被写体と背景の色に注意
ステキな被写体を見つけて、
シャッターを切る前に
背景をどうするかよく考えましょう。
春は桜の季節ですが、
曇り空を背景にすると、
さくらの花びらの薄いピンク色が、
雲の灰色に溶け込んでしまって目立ちません。
青空を背景にすると、
うすいピンク色が見事に引き立ちます。
どうしてもお天気の良い日に
撮影に行けないときは
茂みの深い緑色を背景にするなど
主役となる被写体が
引き立つような背景を選ぶようにしましょう。
被写体の“特徴”を引き立てる
『コレを撮りたい!』
という被写体を見つけた時に、
どの位置から撮るかで
写真の仕上がりが変わってきます。
山盛りに盛られたお料理なら、
横や斜め上から撮影して、
ボリューム感を出してみましょう。
上方向から撮影すると、
こんもりと盛られた高さが
わかりにくくなります。
肉厚ステーキは横や斜めから撮ると
肉そのものの厚さや
焼き色や肉の断面がよりハッキリと撮影できます。
H3:反射・逆光を利用する
風のない無風に近い状況であれば
周りの景色が
水面に鏡のように写りこむ
鏡面反射を利用した写真を撮ることができます。
湖や川、
田舎であれば田植え前後の水田に
景色が写りこむことがあります。
順光・サイド光・逆光という言葉を
聞いたことがありませんか。
順光は、
被写体の正面から
光があたっている状態です。
被写体の色味そのものを
写すことができます。
逆光は、
被写体のうしろから
光があたっている状況です。
花を逆光撮影する時は、
逆光で花びらが透けて
順光で撮影するのとは印象がガラリと変わります。
風景写真は水平に気をつけましょう
どれだけステキな風景を写真に収めても
斜めに撮られていると、
不自然な感じになります。
『なんだか・・気持ち悪い感じがする・・』
そう思ったら、
斜めになっていないか確認してみましょう。
水平線や地平線といった横のライン、
建物などの垂直のラインが
斜めになっていないか
撮影する時に注意しましょう。
最近のデジタルカメラには、
ファインダーや液晶モニターに
水準器を表示できるものがあります。
表示できる場合は利用しましょう。
水平がきちんと撮れていると
写真そのものが安定して
言葉にならない違和感を感じることがなくなります。
イメージセンサー?フルサイズって何?
わかりやすく解説します!
イメージセンサーって何ですか?
今の時代、家電量販店に行くと
画質の良い一眼レフカメラや
ミラーレス一眼カメラが
たくさん並んでいますよね。
一眼レフカメラに限らず、
スマホについているカメラも
驚くほど画質が良いです。
この“画質の良さ”を支えているのが
『イメージセンサー』
なんです。
一眼レフカメラやミラーレス一眼カメラにとって
非常に重要なパーツです。
最近では特に、
性能の向上や軽量化が進んでいます。
難しいことを知らなくても
シャッターボタンを押せば写真は撮れますが、
理解を深めていくと
カメラライフがさらにさらに楽しくなります。
カメラ用語は、
どうしても難しいイメージがありますが
できるだけわかりやすく解説していきますね!
イメージセンサーについて
イメージセンサーとは、
カメラ内部にある半導体(撮像素子)です。
デジタルカメラや、
スマートフォンに使用されています。
カメラのレンズから、
カメラ本体の中に光が入ってきて
イメージセンサーで像が結ばれて
撮影データとしてデータ転送を行うことで
写真を撮影しています。
カメラのレンズが
人間の眼でいう水晶体だとすると
イメージセンサーは網膜の役割ですね。
写真の仕上がりを握る、
まさにカメラの心臓部といっていい箇所です。
“フルサイズ”って何ですか?
家電量販店のカメラコーナーへ行くと
“フルサイズ”や“APS-C”という言葉を
よく目にすると思います。
これは、
先に述べたイメージセンサーの大きさや
種類のことをいいます。
このセンサーのサイズが大きければ大きいほど
写真の画質はよくなります。
よく聞く“フルサイズ”と“APS-Cセンサー”
“フルサイズ”は
約24.0㎜×36.0㎜の大きさの
イメージセンサーです。
デジタルカメラが普及する前は、
フィルムカメラが使われていました。
フィルムカメラ全盛時代に最も使用されていた
135㎜フィルムの画面サイズ24.0×36.0㎜が
現在のフルサイズです。
フィルムカメラで使っていたレンズが
フルサイズのデジタルカメラなら
同じように使えるので
デジタルカメラでも定番の
センサーサイズとなっています。
カメラが好きな方によっては、
1本何万円もするレンズを
何本も所有している方もいます。
レンズ全てを買い直すよりも
断然経済的です。
かつ、高画質で撮影できる、
というわけです。
“APS-Cセンサー”は、フルサイズよりも
ひと回りセンサーサイズが小さくなっています。
その分、
カメラ本体の価格が抑えられました。
画質はよく、
カメラ本体は使いやすい大きさになったので、
このセンサーサイズのカメラが
いろんなメーカーから販売されています。
センサーサイズの種類と比較図
こちらは、主に使われている
センサーサイズの大きさを比較した図です。
デジタル一眼レフで採用されているのは、
“フルサイズ”“APS-Cセンサー”、“フォーサーズ”です。
先ほどご紹介した“フルサイズ”は、
価格は高いですが
写真の質は他のセンサーサイズと比較しても優れているため
中上位モデル以上の高級機に搭載されることが多いです。
“APS-Cセンサー”は
小型化を実現しながらも高画質なので
初心者さん向けのデジタル一眼レフカメラに
搭載されることが多いです。
“フォーサーズ”は
APS-Cセンサーよりもひと回り小さいセンサーです。
こちらは、パナソニックとオリンパスの
ミラーレス一眼カメラのみに搭載されているサイズです。
コンパクトデジタルカメラに
搭載されているセンサーサイズは
1/1.8型(約7.18×5.32㎜)や1/2.3型(約6.2×4.6㎜)、
携帯電話やスマートフォンには
1/3.2型や1/4型のさらに小さいサイズの
イメージセンサーが使われています。
スマートフォンでも
十分画質の良い写真が撮れますが、
デジタル一眼レフカメラが
画質がよいのが納得できます。
フルサイズの方が画質が良い理由
センサーサイズ比較図を見てみると、
フルサイズの大きさが一目でわかります。
センサーサイズが大きければ、
その分より多くの光を取り込むことができます。
白トビや黒くつぶれるようなこともなく
色合いや明暗といった階調が
豊かに再現されるので画質がよくなります。
センサーサイズで撮影する範囲が変わる
“APS-Cセンサー”よりも“フルサイズ”の方が
センサーサイズが大きいので、
その分、より広い範囲を撮影することができます。
“APS-Cセンサー”は、
同じ焦点距離のレンズで撮影した場合
“フルサイズ”よりも画角が少し狭くなります。
広く大きく写し取りたいときには不利ですが、
遠くの被写体を望遠で撮影する時には
この特徴を活かすことができます。
センサーサイズで、ボケの量が変わる
センサーサイズが大きいと、
ボケの量が多くなるという特徴があります。
F値を開放にして
背景をぼかして撮影する時は
特にその特徴を最大限に活かすことができます。
センサーサイズで、色や階調表現が変わる
センサーサイズが大きい方が
より多くの光を取り込むことができるメリットがありますが、
日中などの光の量が充分に撮影条件だと
そこまで不都合を感じません。
最近のカメラは
性能が著しく向上しているので、
APS-Cセンサーのカメラでも
撮影を十分に楽しむことができます。
センサーサイズで、夜景がよりキレイに撮れる
夜間の光が少ない状況においては
フルサイズの方に軍配が上がります。
センサーサイズが大きいと
光の量をたくさん取り込めることは
何度もお伝えしていますが
夜間といった光が少ない状況では
そのわずかな光でも集める能力が
APS-Cセンサーよりも高いのです。
暗い場所でISO感度を上げて
撮影したときでも
ノイズが抑えられ、
細かなディテールまで撮影することができます。
夜間や暗い場所での撮影では
フルサイズ機が本領を発揮します。
センサーサイズで、カメラ本体の大きさが変わる
センサーサイズが大きいと、
その分カメラ本体の大きさが大きくなります。
加えて、
カメラ本体のお値段も高くなります。
家電量販店のカメラコーナーに
標準ズームレンズや望遠ズームレンズがついた
レンズキットがあります。
このカメラに多く搭載されているのが
APS-Cセンサーです。
フルサイズセンサーを搭載しているカメラは
本体だけ(レンズなし!)でかなりいいお値段になります。
レンズを買わないと撮影できません。
レンズもいいお値段します。
そのほかの周辺機材を
揃えるだけでかなりの金額になります。
センサーサイズで、使えるレンズが変わる
フルサイズとAPS-Cでは、
カメラに取り付けられるレンズが違います。
デジタル一眼レフは、
レンズ交換をすることで
いろいろな撮影方法を
楽しむことができるのが醍醐味です。
交換レンズは、
センサーサイズの大きさに合わせて
設計・製造されています。
そのため、
フルサイズセンサーを搭載しているカメラに
APS-Cセンサー専用のレンズを使うことはできないのです。
マウントサイズ(レンズとカメラ本体の接点部分)が同じで
取り付けることができたとしても
ファインダーをのぞくと
四隅に黒い部分が出てしまいます(ケラレといいます)。
ほかにも、オートフォーカスが作動しないなど
不具合が発生するため
専用でないレンズを使うことはお勧めできません。
これからデジタル一眼レフを購入したい
とお考えならば、
カメラ本体はもちろんですが、
レンズや本数、SDカードなどの記録媒体、
カメラやレンズを収納するカメラバッグ、
レンズ表面を保護する
プロテクトフィルターなども含めて
予算に収まるかどうか、
検討されることをオススメします。
画素数と画質の関係
「画質」という言葉とともに
「画素数」という言葉もよく耳にしますね。
フルサイズのデジタル一眼レフと
APS-Cサイズのデジタル一眼レフの
画素数が同じだった場合、
ひとつの画素(1ピクセル)が取り込める光の量は
2倍以上の差があり、フルサイズだと
それだけ多くの色情報を得ることができます。
下の図は画素数のイメージ図です。
一つの正方形が1画素だと考えてください。
APS-Cサイズよりも、フルサイズの方が
一つ一つの正方形の大きさが大きいですね。
その分、
より多くの光や色情報を得ることができるわけです。
高画素数=高画質というわけではない!!
最近のデジタル一眼レフカメラや
ミラーレス一眼レフカメラだけでなく
コンパクトデジカメやスマートフォンも
高画素数のモノが増えています。
実は、
高画素数だと写真の画質も良い、
とは一概に言えないのです。
『画素数が高いなら、画質も良いに決まってるじゃん!!』
という声が聞こえてきそうですね。
先ほど、
フルサイズとAPS-Cサイズで
同じ画素数のイメージ図がありました。
フルサイズの方が一つ一つの正方形が大きく
その分光や色の情報を得られる、
とご説明しました。
ここで、
センサーサイズの大きさが同じで
画素数が異なる場合の以下のイメージ図を見てください。
センサーサイズの大きさが同じ場合、
画素数が多いと、
一つ一つの正方形が小さくなっています。
一つの正方形が小さくなると、
1画素が光を受け取れる面積が少なくなります。
その分、光や色の情報が少なくなり
画質が悪くなる場合があります。
センサーサイズが小さいけれど高画素数
という場合は注意が必要です。
画素数は高ければ高いほどいいの?
画素数が多い画像は
大きく引き延ばしても
キレイに印刷することができます。
約2000万画素あれば、
A3の大きさまで印刷可能です。
趣味でカメラをお持ちの方で
大きなポスターサイズに印刷することは
あまりないと思います。
L判や2L判に印刷してプレゼントしたり
SNSでシェアするといった用途であれば
充分に楽しめるでしょう。
仕事としてカメラを使って
ポスターサイズやA1、A0サイズに印刷する場合は
2000~2400万画素あるとよいと言われます。
各メーカーから発売されているカメラも
同じような画素数になっています。
A0の大きさ:
新聞を広げて、長辺同士を合わせて2枚つなげた大きさ
(841×1189㎜)
A1の大きさ:
新聞を広げたくらいのサイズ
(594×841㎜)
余談ですが、
画素数が高くなればなるほど、
画像データ1枚当たりの容量が重くなります。
パソコンやハードディスクに保存する時に
その分容量が必要になります。
また、現像や画像処理、修正をする場合には
画像を開くにも、保存をするにも
ハイスペックなパソコンでないと
作業スピードが遅くなって、
効率が下がることも考えられます。
まとめ
イチバン画質の良い写真を撮影できるのは
フルサイズのイメージセンサーを搭載したカメラ!
ですが、
その分お値段も張ります。
最近のカメラは性能が向上していて
初心者さん向けのカメラや中級機でも
画質の良い写真が撮れます。
カメラやレンズのことはもちろんですが
自分のご予算や、
どんな風に使っていきたいのか、も大事です。
写真がうまくなりたいのなら
たくさんシャッターを切った方がいいです。
カメラ片手に気軽にお出かけできる大きさや
シャッターチャンスに出会えた時に
サッと取り出せる手軽さ、
バッグに入れても持ち運びが苦にならない重さ、などなど。
せっかくいいカメラを買ったのに
大事すぎて、
ずっと部屋に飾ったまま、
なんてことになってしまったら
カメラが上手くなることはありません。
家電量販店などで
実際にカメラを手に取ってみて
あなたの手にしっくりくるカメラを選んでください。
初心者さん向け!
風景写真を思い通りに撮るときの“コツ”
風景写真を撮るときには
“コツ”があります!
日本には四季があります。
四季折々の風景は
ついついカメラ片手に出かけてしまいたくなりますね。
春は満開の桜、夏は青空と海、
秋は紅葉、冬は雪景色。
季節から季節への移り変わりも
また風情があります。
同じ場所、同じ景色であっても
季節、天候、時間帯によって
また違った風景と出会うことができます。
『わぁ、ステキな景色・・・』
と思ってシャッターボタンを押したのに、
あとで写真を見てみたら、
『わたしが撮影すると、
どうしてイマイチな仕上がりになるんだろう』
こんなこと、ありませんか?
このページでは、
風景写真を素敵に撮るための“コツ”を
ご紹介していきます。
構図を意識しよう!
構図は「フレーミング」ともいいます。
目の前の風景をどこからどこまでフレームに収めるか、
これが、かなり重要です!
構図にはいろいろな種類がありますが、
代表的な例をご紹介します。
目の前の風景や、
「あなたがどう撮りたいか」によって
使い分けてください。
三分割構図
最も基本的な構図が、
この「三分割構図」です。
言葉通り、
画面を縦と横に三分割して
その線、または交差する点の上に
主役となる被写体を配置します。
この方法を使うと、
被写体の配置が「1:2」の比率となります。
初心者さんは、
どうしても主役となる被写体を
画面の中央に配置しがちですが、
この三分割法を意識するだけで
シロウトっぽさがなくなって
写真がグッと変わります。
対角線構図
対角線構図は、
被写体を画面の対角線上に配置する方法です。
三分割構図は縦と横、水平と垂直に
画面を分けましたが
対角線構図はななめです。
視線を誘導したり、
躍動感を与える効果があります。
三角構図
主役となる被写体を
三角形に配置する構図です。
高さと奥行きに加えて、安定感も表現できる構図です。
画面の下を底辺にして上に頂点がくる形はもちろん
三角形を横にする構図も面白いです。
額縁効果
主役となる被写体の近くに、
木の枝や建物の一部といったものがあれば
額縁のようにして
写しこむという方法があります。
文字通り、「額縁」にするわけです。
この額縁を入れることで、
見せたいモノに視線を集める効果があります。
旅行に行って、
宿の窓の景色を写真に収めたい場合
部屋の中から
あえて窓枠を入れて撮影するのもいいですね。
屋外の撮影なら、
メインの被写体の周りのモノや
枝葉を画面の周りに入れることで
同様の効果が得られます。
シンメトリー構図
左右対称、
または上下対象に撮影する方法です。
神社の鳥居や
左右対称な建物を写すときに有効です。
風が穏やかな日に、
湖や海などの水面の反射を利用すると
上下対称の配置となります。
横位置で横幅を出したり、
縦位置で高さを表現したり、
いろいろな表現が楽しめます。
ローアングル・ハイアングルで撮る
写真を撮影するとき、
立ったままシャッターボタンを
押していませんか?
しゃがんでみたり、
カメラを上方向に向けてみると
いつもと違う景色が広がっていますよ。
ローアングル撮影は、
低い位置から上を仰ぐように撮影します。
空が大きく入るため、印象的な写真になります。
ハイアングル撮影は、
高いところから低いところを見下ろす感じの写真です。
目線を変えるだけで、
普段の景色がまた違ったものに見えてきます。
あなただけの撮影ポイントを見つけてください。
左側は、桜を見上げて
青い空を入れて撮影しました(ローアングル)。
右側は、階段から両側に桜が咲く階段を
見下ろす感じに撮影しました(ハイアングル)。
水平に気をつけよう
風景を撮るときに、
水平に気をつけるだけで
写真の安定感が違ってきます。
『ん~、なんとなく変・・・』
と感じる場合、
水平線や建物の水平のラインが
傾いている可能性があります。
カメラのファインダーの中で
水準器を表示できるものがあります。
撮影時にとても便利なので
フル活用しています。
ステキな景色に出会えていても、
水平が取れていないと
かなり残念な写真になってしまいます。
意識して撮影してみてください。
被写体が重なっていないかチェックしよう
主役となる被写体に、
他のモノが重なって
写りこんでいないか気をつけましょう。
カメラの向きを上下左右に動かしてみたり、
自分がしゃがんでみたり、
最初の立ち位置から
前後左右に動いてみたりして、
ベストポジションを探してみましょう。
邪魔に感じていたモノが、
主役を引き立てる名脇役となってくれることもあります。
ベストポジションを探してみましょう。
カメラの設定を確認!
基本的な構図をご紹介しました。
上記の構図を意識するだけでも
かなりシロウトっぽさがなくなって
少しずつあなたの写真が変わっていきます。
ここで、
カメラの設定についても見ていきましょう。
最近のカメラはとても性能が良いので、
設定はすべてオートにして、
シャッターボタンを押すだけでも
とてもきれいな写真が撮れます。
さらに踏み込んで、
カメラの設定を工夫すると
もっともっと
思い通りの写真が撮れるようになります。
それでは、
詳しく見ていきましょう!
撮影モードは「絞り優先オート」で!
風景を撮影する時は、
一般的には
「絞り優先オート」
に設定することが多いです。
絞り値を固定しておくと、
ピントが合っている範囲を
コントロールすることができます。
(ピントが合っている範囲=被写界深度といいます)
F値を小さくする(=絞りを開ける)と
ピントが合ったところからすぐに背景がボケて、
主役となる被写体が
際立つように撮影することができます。
(被写界深度が浅い、といいます)
F値を大きくする(=絞りを絞り込む)と、
写真に写る手前から奥の方まで
クッキリハッキリと写すことができます。
(被写界深度が深い、といいます)
風景写真を撮影する時は、
F値を大きく(=絞りを絞り込む)して、
手前から奥まで
ピントが合った写真に仕上げることが多いです。
F値を大きく(=絞りを絞り込む)する時には
注意点があります。
絞りを絞り込むと、
レンズから通ってくる光の量が少なくなります。
その少なくなった光の量を補うためには
シャッタースピードを遅くすることで
より多くの光を集めないといけません。
シャッタスピードがあまりに遅いと、
手ブレの危険性が増します。
三脚を使用できる場所であれば、
三脚を活用しましょう。
場所によっては、
三脚の使用が禁止されているところがあります。
そういった場所では、ISO感度を少し上げて
手ブレを回避しましょう。
ISO感度にも気を配ろう
先ほどISO感度に触れましたが、
ISO感度をあまり上げすぎると、
今度は画像が荒れてきます。
最近の一眼レフはISO感度を上げても
画質がよいものが出ていますが
一般的にはISO400~800くらいまでといわれています。
実際に写真を撮影してみて
仕上がりを確認しながら調節してみてください。
主役となる「被写体」を決めよう
ステキな景色を目の前にして、
そのまま何も考えずに
シャッターボタンを押すのではなく、
これからはまず、
主役となる被写体を決めましょう。
自分が目の前の景色の
“どの部分”にステキだと感じたのか、
改めて意識を向けましょう。
風景写真だと、
ポツンと立つ小屋だったり、
面白い形の木や岩、雲。
いろいろ考えられますね。
ただ漠然と、
全体的に写真に収めるよりも
より印象に残る写真が撮れるようになりますよ。
ホワイトバランスを変えると写真も変わる
まず、
『ホワイトバランスって、何?』
と思った方へ。
簡単にいうと、
「“白”をキチンと白く写すために色を補正する機能」
のことをいいます。
例えば、
室内で蛍光灯の下にいるときと、
窓際の自然光の光が差し込むところでは
同じ物体でも色味が変わります。
蛍光灯と自然光両方が混じることもあります。
カメラで写すと、
蛍光灯などの光源の色味がそのまま出ます。
被写体本来の色味を写すために、
ホワイトバランスという機能で補正するのです。
本題に戻ります。
カメラ購入時の設定は、
オートホワイトバランス(AWB)
になっていることが多いです。
風景を撮影する時には、
「太陽光」の設定にしてみましょう。
夕焼けの赤色や青空の青を
そのまま写すことができます。
オートホワイトバランスでも撮影自体はできますが、
色が補正されるため、
ちょっと物足りない仕上がりになる可能性があります。
仕上がり設定を確認
風景写真をよりキレイに撮りたい!
というときには、
「仕上がり設定」を見てみましょう。
最初の設定では
「オート」「スタンダード」になっています。
この設定を変えると、
「オート」「スタンダード」で撮影したときよりも
色鮮やかに風景を写し取ることができます。
カメラのメーカーによって呼び方は異なりますが
「ビビッド」、「鮮やか」、「風景」といったモードが
この設定にあたります。
一度この設定で撮影してみて、
「あれ?鮮やかすぎて、
なんだか不自然になっちゃった・・・」
という場合は、
「オート」や「スタンダード」を試してみてください。
露出補正をしてみよう
「露出」とは、簡単にいうと
写真を撮影する時に
カメラ本体に取り込まれる光の量の事をいいます。
カメラには、この光の量をはかる
露出計が内蔵されています。
絞り優先オートだと、シャッタスピードを
シャッタスピード優先だと、絞り値を
プログラムオートだと、シャッタスピード・絞り値両方を
カメラが自動的に設定してくれます。
(カメラ、賢すぎる!!)
ただ、絶対に万能!
というわけではなくて、
被写体の色によっては、
適正露出とならないことがあります。
その時に、
自分で好みの明るさに調節できる機能が露出補正です。
『白い被写体を撮るときはプラス補正(明るくする)、
黒い被写体を撮るときはマイナス補正(暗くする)』
これが基本です。
撮影に適した時間帯とは?
普段の感覚だと、
『良いお天気=撮影日和』
と考えるかもしれません。
青空が広がって
直射日光が降り注ぐ文句なしの晴天、
行楽地に遊びに行くには
もってこいの日なんです。
が・・・!
風景を撮影する場合には
直射日光が降り注ぐ
昼前から昼過ぎにかけての状況は
実は風景写真を撮影するのに
適しているとは言えないのです。
直射日光の下で撮影すると、
日が当たっている部分は明るくなりすぎるし
陰になっている部分は必要以上に黒くつぶれてしまいます。
狙い目は早朝or日没
風景写真を撮影するのに適している時間帯は
早朝か、日没にかけての時間です。
なぜこの時間帯がオススメかというと、
先に述べた、お天気の良い日中に比べて
日の光が柔らかくなって、
強い影ができにくいからです。
夜が明ける時や、日が沈む時は
とても幻想的な雰囲気になります。
マジックアワーって何?
マジックアワーという言葉、
お聞きになったことはありますか?
マジシャンが披露してくれる手品の時間、
ではありません。
日が沈む前や、
日の出の後の数十分の時間のことを指します。
この時間は、
日の光が黄色っぽくなって
まるで金色のようになります。
日が傾くにつれてオレンジから赤へ変化し、
空一面が真っ赤になることもあります。
このような状態になる時間帯を
“マジックアワー”といいます。
“ゴールデンアワー”と呼ばれることもあります。
ブルーアワーって何?
また違う言葉が出てきましたね。
“ブルーアワー”とは、
日の出前と日の入り後に太陽が見えなくなり、
完全に沈んで空が真っ暗になる前に、
景色が濃い青色に染まる時間帯のことをいいます。
快晴よりも雲が多いときが狙い目!
雲一つない快晴はとても気持ちがいいです!
ですが、
雲一つない青空を写真に撮ってみると
青一色。
青空も十分キレイなのですが、
空に雲が出ていて、
太陽が顔を出したり隠れたり・・・
というお天気の方が、
表情豊かな空の写真を撮ることができるんです。
秋になると、
空の高いところに
うすくて面白い形の雲が出ますよね。
どんよりと曇った雲の間から漏れる太陽の光、
雨が止んで、
太陽がでた時に虹が出ることもあります。
空模様はそれこそ一期一会。
すばらしい景色に出会えたら、
ぜひ写真に収めたいですね!
光の当たり方をよく見てみましょう
被写体に対して、
光がどこからあたっているかは
とても重要です。
枝葉の緑色や青空の青など、
色そのものをキチンと写し取るなら
順光がオススメ。
撮影しようとしている場所の
ほぼ正面に太陽が位置している状態です。
曇っている日も
実は撮影に適しています。
太陽光線が雲を通過して、
まんべんなく地表に降り注ぐからです。
どんより曇ってきたり、
急に冷たい風が吹いてきたりすると
天気が急変する時がありますので、
注意してください。
雨に濡れて、カメラに不具合が出たり、
壊れてしまっては大変です。
被写体の横からくる光を、
サイド光といいます。
光があたる部分と影になる部分が出ると
立体感がよくわかる写真になります。
朝や夕方は、
このサイド光の状態といえます。
逆光は、
自分と被写体のほぼ正面に太陽などの光源がある状態です。
露出の決め方など
難易度は上がりますが、
インパクト大の写真を撮ることができます。
もっとスケールの大きさを表現したいとき
肉眼で見ると迫力がある場所なのに、
写真に撮ってみると
その迫力がイマイチ伝わらない・・・
そんな時は、
大きさが比較できるものを
一緒に入れてみましょう。
立っている人や建物などが
一緒に写っていると、
どのくらい大きいのかが一目でわかります。
まとめ
風景写真を撮影するときのコツを
いくつかご紹介しました。
雲の出ている日がいいとか、
晴れている日中はあまり撮影に適さない、など、
普段の感覚とは
異なる部分が多かったと思います。
このページでご紹介したことを頭に入れて
カメラ片手にお出かけしてみましょう。
「あれもこれもたくさん覚えられない!」
と思ったら、
このページの最初でご紹介した
構図だけでも
意識してみてください。
シロウトっぽさがなくなって、
あなたの写真が
少しずつ変わっていきますよ!
撮影テクニック
「花をステキに撮りたい!」を叶えます!
道端に咲く一輪の花。
花壇でたくさん咲いている花。
日本には四季がありますね。
春は桜、夏はひまわり、
秋は木々の紅葉などなど。
「きれいだなあ」
と思ってシャッターボタンを切っても
「あれ・・・なんだかイマイチ・・・」
こんなこと、ありませんか?
花を撮影する時に
気をつけてほしいことがあります。
ただ漫然と写真を撮るよりも、
自分が撮りたいと思っていた
花の写真が撮れるようになりますよ。
ステキな花の写真を撮影するコツ
「花」と言っても、
実はさまざまなシチュエーションがあります。
一輪だけで咲いていたり、
一面に広がるお花畑だったり。
桜は木の枝先に咲きます。
花壇のお花は地面の少し上。
「いっぱいあって、なんか覚えるの大変そう・・・」
いえいえ、そんなに難しくないですよ。
シチュエーション毎に
わかりやすく解説していきますね!
一輪の花を撮りたいときは?
まずは、
一輪の花を主役にして
撮影する時のポイントから見ていきましょう。
「ああ、きれいな花が咲いているなあ」
と花に目が留まった時、
まず最初に“主役”の花を決めましょう。
最初に目に入ったものが、
花壇のお花やお花畑全体の場合も
“主役”の一輪を
決めておくことをオススメします。
『主役の基準って何?わかんない!!』
そんな時は、
・花びらやおしべめしべといった花そのものがきれいなもの
・光の当たり方がきれいなもの
・花びらのフチが汚れたり、枯れたりしていないもの
こんなポイントに気をつけて、
探してみてください。
早めに咲いた花は
枯れかかっていることもあるでしょうし、
これから咲く花は、
まだ蕾の状態かもしれません。
どのお花に「きれい!」と感じたのか
注意深く探してあげてください。
望遠ズーム:背景をぼかして花(主役)を引き立たせる
主役の一輪が決まったら、
背景をぼかして花を際立たせると
花びらの色合いや柔らかさを写し出すことができます。
お手持ちのカメラがある場合は、
①絞り優先モード(A、Av)に設定して、
②F値をできるだけ小さくして(絞りを開いて)
③ズームレンズなら望遠側(アップになる側)にして
④主役の花に近寄って撮影する
この方法で、
主役の花をアップにして
背景をグッとぼかした写真が撮れますよ。
上の写真は、赤丸の桜の花が主役ですが、
奥の方の桜が少しごちゃごちゃしています。
下の写真は、
奥の桜をグッとぼかして、
手前の主役の桜を目立つようにして撮影しています。
背景に意識を向けましょう
花の色と背景の色が似通っていると、
花と背景の色がほとんど一緒になって
目立たなくなってしまうことがあります。
例えば、うすいピンク色のお花を撮りたい場合。
白っぽい曇り空を背景に選ぶと、
花びらのピンク色がまったく引き立ちません。
少し陰になっているところを背景にすると
花びらの色がよくわかります。
お天気がよければ、青空を背景にすると
色のメリハリがついて、印象的な写真になります。
上の写真は、曇りの日に撮影しました。
雲の色と桜の色がほぼ一緒、
下向きに咲く桜の花が陰になり
より一層さみし気な感じになっています。
下の写真は、良いお天気の時に撮りました。
青空の青と桜の花びらの色のコントラストが
春らしさを感じさせます。
黒い桜の幹が写真を引き締めてくれています。
ピントの位置で写真の印象が変わる
主役の一輪には
しっかりピントを合わせましょう。
当然と言えば当然ですが、念のため。
先ほどの
『②F値を小さくして絞りを開ける』をすると
ピントが合う範囲がとても狭くなります。
(被写界深度、といいます)
ほんの少しピントがずれただけで、
「あれ・・・何が撮りたかったんだっけ・・・」
という、
残念な失敗写真になってしまいます。
ブレずに撮るコツは、
脇を軽くしめて、
ゆーっくり細く長く息を吐きながら
シャッターボタンをそっと押しましょう。
「ブレちゃいけない!」
と思って必要以上に力んだり、
シャッターボタンを
「グッ」と押しすぎると
かえって手ブレする可能性があります。
何枚かシャッターを切って、
あとで手ブレしていない写真を選びましょう。
花のおしべやめしべにピントを合わせる
花は、花の中心に
雌しべや雄しべがあるものが多いです。
その場合は、
雌しべや雄しべにピントを合わせましょう。
雌しべ雄しべとは
違った場所にピントが合ってしまうと
どこをどう撮りたかったのか
よくわからない写真になることがあります。
雌しべ雄しべにピントが合っていると、
主役の花全体がクッキリと写し出されて
より引き立ちます。
手前の花びらにピントを合わせる
雌しべや雄しべが
出ていない花もあります。
チューリップやスズランなどは、
花びらが雌しべ雄しべを包むように咲く花です。
このような花の場合は、
一番手前の花びらにピントを合わせましょう。
カメラはピントが合った所から
少し手前と奥の方にピントが合うようになっています。
手前よりも奥の方が
ピントが合う範囲が少し広いので(被写界深度)
このカメラとレンズの特性を活かしましょう。
F値を開放気味にすると、
手前の花びらはしっかり質感を写し出して
奥の方の花はふわりとボケて
柔らかい雰囲気になります。
右側の写真、白丸のところにピントが合っていて
茎や地面の方はふわりとボケています。
マクロモード:花の細かい部分をクローズアップする
マクロモードを使うと、
花の雌しべや雄しべといった細かい部分を
アップにして撮ることができます。
マクロモードを使うと、
レンズが被写体に触れるぐらいの接写が可能になります。
お手持ちのカメラがある場合は、
①マクロモードに設定する
②花に思いっきり近づく
③撮りたい被写体(雌しべや雄しべ、花びら)に
ピントを合わせて撮る
花はフレームからはみ出すくらいにして、
撮りたい部分を
目いっぱいアップにして撮ってみましょう。
まるで、昆虫目線のような写真が撮れるかも!
近づきすぎると、
ピントが合わないことがあります。
オートフォーカスだと、
ピントが合わないとシャッターが切れません。
ピントが合う距離まで、
カメラの位置を離してみましょう。
たくさんの花を撮りたいときは?
一輪で咲く花はもちろんですが、
たくさん咲いている花もキレイですよね!
たくさん咲いている花を撮るときは
また違ったコツがあります。
さっそく見ていきましょう!
画面の中のバランスに気をつけて
一面に広がる花々を撮る場合は、
フレームいっぱいに収めると
賑やかで華やかないろどり溢れる写真になります。
お花畑のように
色とりどりの花が咲いている時におススメです。
花の色が異なる場合は、
主役に置きたい花の色を決めて
フレームに入れる分量を調整します。
主役の色を多く入れて、
主役以外の色を少し入れると
主役の花も脇役の花も引き立ちます。
花が密集しているように写せるポイントを探しましょう
花をたくさん入れて撮るときは、
密集している感じに撮ることが大事です。
花を撮るときの角度によっては、
花の印象よりも茎の長さや
周りの空間が目立って
花がまばらに咲いている印象になってしまいます。
自分の立ち位置や
目線の高さを色々変えてみて
花と花がギュッと密集して見える角度を探してみましょう。
花がもつ華やかさが、より一層際立ちますよ。
花以外の要素を入れるとき
お花の周りを見てみると、
違う種類のお花や青空、
ぽっかり浮かぶ雲などが目に留まるかもしれません。
周りの風景を入れるときは、
どのくらいの面積を入れるのかが重要です。
構図の一つに、
「三分割法」と呼ばれる基本の構図があります。
文字通り、
フレームを三等分して
被写体を配置する方法です。
お花畑を主役にするのであれば、
面積の3分の2までお花を入れて
空を3分の1入れるようにすると
お花のカラフルさと
青空の青がバランスよく撮影できます。
“光”で印象はガラリと変わる!
光が被写体のどの方向からあたっているか、
を意識したことはありますか?
光の当たり方は、
写真の印象を大きく左右します。
身近な例でいうと、
パスポートや履歴書用の証明写真は
人物の顔がはっきりと写るように
正面から光をあてることが多いです。
プロのカメラマンに
ポートレート撮影をしてもらうと、
逆光で人物の輪郭を
浮き上がらせるようにして撮ることもあります。
順光:光が花の正面に当たる状態
順光で撮影するには、
自分のうしろに太陽がくる位置で撮影しましょう。
そうすると、
被写体の正面から太陽の光があたります。
被写体に自分の影が
かからないように注意してください。
自分の影がかかる場合は、
被写体のお花から少し離れたり、
撮影する角度を変えたりしてみてください。
花びらの色は、
日光が正面からあたっていると花本来の色を写せます。
花の色や形をキレイに写してあげましょう。
写真を確認して、
花びらの色が明るすぎると感じる時は
写真の明るさを少し暗くして調節してみてください。
逆光:花びらや葉が光に透けて印象的な写真になる
逆光で撮影するには、
被写体のうしろに太陽がくる位置で撮影しましょう。
太陽の光がうしろの方からあたっていると、
花びらの色が透けて、
とても趣のある写真になります。
順光で撮影したときとは違う表情を見せてくれます。
ファインダーに太陽が入って
撮影しづらいときは
被写体のお花の斜め後ろから
太陽の光があたる位置にするなど
ベストポジションを探してみてください。
上の写真は、ひまわりを順光で撮影したものです。
ひまわりの明るい黄色と青空の青色が
夏らしさ満点です。
下の写真は、逆光で撮影しました。
順光とは違って、太陽光が花びらから透けて
また違った表情を見せてくれています。
この“光探し”も楽しい時間です。
明るさを少し変えてみましょう
順光でうすい色の花を撮影すると、
写真が明るくなりすぎて
本来の花の色よりも白っぽく写ることがあります。
その場合は、露出補正をマイナスにして
少し暗めの仕上がりにしてみましょう。
花本来の色味を撮影することができます。
逆光で撮るときは、
被写体よりもうしろの方が明るいと
カメラが判断した場合
暗い仕上がりになることがあります。
その場合は露出補正をプラスにして
明るい仕上がりになるように調節してみてください。
撮影する立ち位置や
角度を変えて撮影してみましょう
お散歩中に、
かわいいお花やステキな景色を見つけたら
足を止めて、立ったまま
シャッターボタンを押すことが多いと思います。
決してそれが
悪いわけではないのですが。
『被写体に対して、カメラをどの位置に構えるか』
これをちょっと工夫するだけで
いつもとは違う写真と出会える確率が
格段に上がってきます。
詳しく見ていきましょう!
基本は花の高さ:水平アングル
「アングル」とは、
カメラでモノを写す角度のことを言います。
足元や目線の低い位置に咲くお花を撮るときは
立ち姿勢のまま、
お花を見下ろす感じで撮影すると思います。
これは「ハイアングル」と呼ばれます。
お花を見下ろす感じで撮ると、
お花の一番手前にピントを合わせて
その後ろは少しボケる感じになります
(絞りの数値で変わりますが)。
ここで、
しゃがんでお花の高さまで
自分の目線を下げて撮影してみましょう。
撮影する角度を変えるだけで、
写真の印象が変わってきます。
横から見ることで、
花びらや雌しべ雄しべといった細かい部分、
茎や葉の生え方にも目が行きます。
花と同じ高さで撮影するので、
「水平アングル」と呼ばれます。
上の写真がハイアングル、下の写真が水平アングルです。
被写体の上から見下ろす角度だと、
背景の色味が限られてきます。
花壇だと地面の茶色、
舗装された道路だとアスファルトの灰色。
密集して咲いている場合は
、他のお花の茎や葉の緑を背景にすることもできます。
お花の高さに目線を下げると、
背景の色味も変わります。
雲が流れる青空や、
日没が近いと夕焼け空、
お花畑なら、
主役のお花のうしろにある他のお花を
全部脇役にしてぼかして撮る、
いろいろアイディアが膨らみます!
地面やアスファルトの背景が
NGというわけではありません。
お花の瑞々しさを際立たせるために、
あえてアスファルトや
人工物を背景に持ってきても面白いと思います。
『出会った景色を“あなた”がどう切り取りたいか』
これが大事!
この「アングル探し」をやり始めると、
一つの被写体を撮影する時間がものすごくかかります。
その分、
自分の観察力や探求心がぐんぐん伸びてきます。
せっかくの出会いですから、
いろんな角度から撮ってみてください。
木の枝に咲く花はローアングルで
桜の花などの木の枝に咲く花は、
人間の目線より上にあることが多いです。
このような場合は、
カメラが被写体を見上げるローアングルとなります。
桜は木の枝先にたくさんの花を咲かせます。
桜並木があれば、
桜並木全体をパシャリと撮るのもいいですね。
キレイに咲いている一輪を決めて、
お天気がよければ、青空を背景にして撮影すると
桜の薄いピンク色が映えます。
曇り空を背景に持ってくると、
雲の灰色に桜のピンク色がなじんでしまって
キレイに引き立ちません。
お天気が良くない時は、
他の桜を背景にして、
桜の花をたっぷり写して撮影しましょう。
バリアングル液晶は便利!
今のカメラは便利な機能が付いています。
その機能の一つが
『バリアングル液晶』です。
この機能がないカメラだと、
ファインダーから写る範囲を確認するために、
脚立を準備して持ち歩いたり、
地面にはいつくばって撮影したり、
といったことをしてました。
でも、この
バリアングル液晶(可動式の背面モニター)があると
無理な姿勢をとらなくても
撮影範囲をバッチリ確認することができます。
時折、ファインダーをのぞかずに腕を伸ばして
シャッターボタンを押して撮影している人がいます。
あまり気にしない方なら良いと思います。
ですが、
どこにピントが合っているのか、
どこからどこまでの範囲が写っているのか、
写ってはいけないものを入れていないか、
心配性のカタマリのような私にはとてもできません・・・
カメラの機能を使いこなせると
写真ライフがどんどん楽しいものになってきます。
カメラを使いこなしていくうちに
自分もカメラに教えてもらっていた、ということがよくあります。
あなたにも、
この楽しさを知っていただけたら嬉しいです。
まとめ
一口に『お花』といっても
いろんな撮影方法があります。
このページで紹介した方法を
一度に全部できる必要なんてありません。
あなたにできそうな方法から
少しずつ試してみてください。
『今日はこの撮り方をしてみよう』
カメラとウキウキした気持ちを連れて
カメラライフを楽しみましょう!
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